たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅お仕事中。

シヴァ神=七福神の大黒天=大国主神ならば、大国主は何を破壊したのだろーか

世界の破壊と再生がすすむ今、大国主が成した破壊と再生とはなんだったかについて哲学してみました。

 

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シヴァ神=七福神の大黒天=大国主神

因幡の白兎 - Wikipedia

 

中世の頃からの日本には、本地垂迹(ほんじすいじゃく)説というのがありました。

これは簡単に言うと、日本の神さまと仏教の如来や菩薩って同一存在なんじゃないかっていう思想です。

インドで崇拝されたシヴァ神というのは「マハーカーラ」とか言って、チベット仏教では大黒天の名があり、それが日本に入ってきたとか。

大黒天がに伝来してからは七福神に含まれるようになり、日本神話の大国主と同一存在であると解釈がされたわけでした。

お不動さまと呼ばれる不動明王大日如来の化身と言われてますが、一方でシヴァの恐ろしい性格を表したものであるとの説もあるのだとか。

マハーカーラは「マハー(偉大なる)黒(カーラ)」とかいう意味で、これが直訳され大黒天になってるようですね。

それで大黒天と言えば、当初から出雲の大国主神と同一の存在になってるわけですが。これは単純に大黒という漢字が「大国」に当てはまっているだけでなく、神格的にも似ていることが理由だったようなのです。

 

 

シヴァ神大国主を比べてみる

 

シヴァ - Wikipedia

 

ではひとまず、シヴァ神大国主神の特徴を比較してみたいと思います。

 

シヴァ神の神格や称号

破壊と再生と安定を司る神、嵐を起こす神、破壊神ルドラの化身、アグニの化身、吉祥なるもの、無限、超越的、ブラフマン(宇宙の真理)、宇宙の創造者、牛の王、獣の王

 

特徴

額の第三の目、首に巻かれた蛇、三日月の装飾具、髪の毛から流れるガンジス川、武器トリシューラ(三叉の槍)、ダマル(太鼓)、青い皮膚

牛の角、牛に乗る、怒り、勇猛、踊る、ヨガ、楽観的な性格、慈悲深い

カイラス山(シヴァの住居)、ガナ(眷属)

 

シヴァ - Wikipedia

シヴァ神は破壊の神という印象が強いですが、実際にはぶっ壊したあとに再生したり安定させる神さまだったんです。要するに人間の社会の鏡写しみたいなところがあります。破壊神のイメージだけが強いのは、いわゆる一部のメディアが誇張したせいです。

元は破壊神ルドラという、ゴジラみたいに極めて凶暴な神の化身だったようですが、シヴァになって破壊だけの姿は中和されたようでした。

シヴァの姿は青い皮膚に3つの目と人間離れしたものでしたが、なんか神器や装身具が特徴的で、特に三叉の槍がこの方のシンボルになってました。

 

では大国主神の特徴もざっと書いてみますと。

大国主の神格

国造りの神、建設の神、農業神、薬神、厄除けの神、縁結びの神、商売の神、創造神、冥界の神、武器の神

 

大国主の別名

大穴牟遅神、於保奈牟知、大穴道、大汝、オオアナムチ、国作大己貴命八千矛神、葦原醜男、大物主神、宇都志国玉神、大国魂神、伊和大神、所造天下大神、地津主大己貴神、国作大己貴神、幽世大神、幽冥主宰大神、杵築大神

 

特徴

出雲の建国者、住居は出雲大社、牛に乗る、大きな袋を持つ、太刀と弓を使う、眷属は蛇とウサギ、何度も殺されて何度も蘇った

 

大国主 - Wikipedia

 

出雲の神というイメージですが全国的に影響した神さまなので、全国の神社で祭神になってます。参拝した人は多いはずです。

当初の大国主は大穴牟遅(おおあなむじ)という名前でしたが、その後幾つもの異名を持つことになりました。これはほとんど尊称だとか称号だったりしますが、まったく別の神が併せられているのだとも言われています。

大国主は国づくりをした神で有名でしたが、出雲大社や田畑を建設し、穀物や薬をもたらしたので、建設、農業、薬、商業の神であり、縁結びの神としても全国で崇拝されておりました。

異名に「葦原醜男(あしはらのしこお)」とあるのですが、これはスサノオが名付けたものでした。実際に顔が醜かったと言うより、生意気な若造であった大国主を嘲る目的で醜男と名付けられたものみたいです。

出雲の土地を再生したり、牛に乗ったり、冥界の神であったり、蛇が眷属だったり、怒りの感情を持ってたところは、インドのシヴァと共通しているので、まさに大国主神はシヴァなのだなと思い知らされるのですが。

 

ただ一見して、大国主に破壊神的なところは見られないではないですか。まぁ矛や冥界というのは攻撃的で陰気などネガティブな側面があって破壊に通じますが。大国主神には、明確に破壊神であるといった記述がないです。

しかし大国主シヴァ神であるのだから、大国主も破壊的な側面を持っていることになるのですよね。

 

 

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大国主神の名前の中のシヴァ?

 

ところで大国主神の名前に、シヴァが含まれているんでは?という発想もあったので、ちょっと考えてみました。

大国主には葦原醜男の別名があったんですが、これは葦原の中つ国の醜い男みたいな感じがしませんか。

こんなふうに。ひょっとすると、名前に埋め込まれてるのかもしれませんね。

 

大穴牟遅という名前も

大 穴牟 遅

穴 シシ

牟 ボウ

穴牟 シシボウ→シボ→シヴァ

となるので、短縮すると「穴牟=シボ」で、これが元々シヴァの音写を含ませていたのかという感じ。

しかしシヴァ神=大黒天が日本に伝わったのは、空海密教や大黒(シヴァ)信仰を持ち込んだ806年だったとかで。一方で大穴牟遅という名は紀元前から伝わってるわけで。

すると空海シヴァ神を日本に広める以前から、倭国では「大穴牟遅=シヴァ」だったことになるのですよね。これは不思議な感じがするところ。

そもそも本地垂迹に関係なく、大国主神とは最初からシヴァ神だったんだなという結論に至るわけですが。

 

 

大国主は何を破壊したのか

 

スサノオ - Wikipedia

 

では大国主シヴァ神なことがよくわかったところで、大国主の破壊神としての一面を見てみることにします。着目したのは以下の伝承です。

 

1・八十神(やそがみ)の横暴な体制を破壊して八十神を追放した

2・スサノオの支配を破壊し自らが頂点にたった

3・荒れた葦原の中つ国を破壊して国土を作り変えた

これが大国主神による、破壊と再生だったのではないかと。では順番に見ていこうかと思います。

 

(1)

八十神(やそがみ)というのは大国主の兄軍団です。兄がいっぱいいたので八十神というのですが、こいつらがどうしようもない自己中のバカでクズで、サイコパスで癇癪玉のストーカーばかりだったと日本書紀は伝えていました。

それで当初は八十神の荷物持ち係だった大国主が、超絶美人のヤガミヒメと結ばれることになったのですが、それに対して自己中でバカしかいなくて、ヤガミヒメに振られた八十神が大激怒。

大国主は八十神たちに、2度も殺されてしまうのです。しかし大国主が死ぬたびに母神によって蘇生させられています。なんか死んでも代わりがいる、アクションゲームみたいな展開ですが。

しかし八十神はその後も大国主に執拗に集団ストーカーしたので、大国主は乱暴なスサノオのいる、根の堅洲国へと逃げ延びました。そしてスサノオの陰湿な試練を乗り越えた大国主は、やがてうざい八十神を完全に平定することになったのです。

いわば八十神の迫害支配体制を破壊して、新たに大国主の世界を始めたという意味で、破壊と再生が成し遂げられていたようでした。

 

(2)

根の堅洲国に入った大国主は、意地悪で乱暴なスサノオによる幾つもの試練をくぐりぬけました。スサノオに痛い目を食らわせたりして、最終的には出雲の土地を治めることになりました。

これはスサノオによる出雲と根の堅洲国の支配体制の破壊であり、大国主による統治の始まりでした。これも破壊と再生ということになりそうです。

 

(3)

そして出雲の国を統治し始めた大国主のところに、常世の国から少名毘古那(すくなびこな)がやって来まして、2人は協力して出雲の国造りを始めるのでした。

古事記」のほうでは、出雲は荒れ果てた場所だとあります。大国主は土地を開墾しつつ、まつろわぬ勢力を平定していったようです。

大国主は出雲の荒れた古い土地やら因習やらを破壊して再生したというわけです。

 

ところで大国主が支配した出雲は葦原中つ国と言い換えられていたりするし、大国主の国造りに協力した幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)が、奈良の三輪山に祀られていたりするのです。

するとおそらく大国主の支配地は、本州の広範囲に広がっていて、奈良の方までが出雲と呼ばれた時期があったのかもですがどうなのやら。

 

まぁこうして大国主が破壊と再生を果たしたことは、明らかな感じがしました。大国主神の中に、シヴァ的な破壊神の要素は入っていたというわけなんです。

 

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