たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅お仕事中。

むかし日本の仏塔の高さは100mを超えてた。しかも60mを超える仏塔は日本中にあった

日本はむかしから高層建築が得意技でした。高層ビルが数多く立ち並ぶ20世紀より、ずっと前の8世紀から。

詳しくまとめてみました。

 

 

日本の仏塔 高さランキング(明治時代以前)

東寺 - Wikipedia

 

高さ  名称      (場所)建築年

109m 相国寺七重大塔 (京都)1399年

109m 北山大塔    (京都)1408年

100m 東大寺七重塔東塔(奈良)8世紀

100m 東大寺七重塔西塔(奈良)8世紀

82m 宝勝寺八角九重塔(京都)1083年

72m 武蔵国分寺西塔 (東京)8世紀

70m 武蔵国分寺東塔 (東京)8世紀

70m 大安寺七重塔東塔(奈良)8世紀

70m 大安寺七重塔西塔(奈良)8世紀

70m 元興寺七重塔  (奈良)747~766年

 

67m 豊後国分寺七重塔(大分)8世紀

66m 遠江国分寺七重塔(静岡)8世紀

65m 相模国分寺七重塔(神奈川)8世紀

65m 讃岐国分寺七重塔(香川)8世紀

63m 上総国分寺七重塔(千葉)8世紀

60m 山背国分寺七重塔(京都)8世紀

60m 美濃国分寺七重塔(愛知)8世紀

60m 出雲国分寺七重塔(島根)8世紀

60m 伊勢国分寺七重塔(三重)8世紀

60m 但馬国分寺七重塔(兵庫)8世紀

60m 播磨国分寺七重塔(兵庫)8世紀

60m 伊予国分寺七重塔(愛媛)8世紀

60m 下総国分寺七重塔(千葉)8世紀

60m 上野国分寺七重塔(群馬)8世紀

60m 下野国分寺七重塔(栃木)8世紀

60m 伊豆国分寺七重塔(静岡)8世紀

 

58m 陸奥国分寺七重塔(宮城)8世紀

54.8m 東寺五重塔   (京都)1644年再建(当初は876年)

54m 筑前国分寺七重塔(福岡)8世紀

53m 浅草寺五重塔  (東京)942年

50.8m 興福寺五重塔  (奈良)1426年再建(当初は730年)

50m 丹波国分寺七重塔(兵庫)8世紀

50m 紀伊国分寺七重塔(和歌山)8世紀

50m 河内国分寺七重塔(大阪)8世紀

50m 丹後国分寺五重塔(京都)8世紀

50m 備中国分寺七重塔(岡山)8世紀

 

48m 甲斐国分寺五重塔(山梨)8世紀

46m 法観寺五重塔  (京都)1440年再建(当初は7世紀)

45m 善通寺五重塔  (香川県1884年

38.2m 醍醐寺五重塔  (京都)951年

38m 善宝寺五重塔  (山形)1883年

37.1m 仁和寺五重塔  (京都)1644年

36.4m 旧寛永寺五重塔 (東京)1639年

34.5m 備中国分寺五重塔(岡山)1844年

34m 大石寺五重塔  (静岡)1749年

32.5m 法隆寺五重塔  (奈良)607年

 

※青は現存してる塔

※高さは基壇サイズから推定されたものや伝承による

※ほかの約40か所の国分寺の塔は高さ不明(たぶん30~60m程度)

※参考 五重塔 - Wikipedia

 

 

与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記 (光文社文庫 澤田 瞳子 (著)

 

 

過去の塔と未来の展望

 

東大寺 - Wikipedia

 

8世紀の時点で日本に国分寺の高い塔だらけだったのは、ご存知ない方も多いかも知れませんですよね。国分寺聖武天皇が諸国に建設させた官寺で、8世紀の段階で全国68か所にあったとか。

高さ60~40m台の七重塔や五重塔が、全国に60か所以上もあったというのは、なかなかすごい状況でした。

仏塔はインドのストゥーパに起源があって、本来は釈迦の遺骨を納めたりする場所だったようです。

しかし国分寺平安時代には衰退してしまい、高い塔もすべて早い段階で消失してしまいました。過去の仏塔は高いから落雷しやすく、木だから燃えやすく、大風で倒壊しがちでした。何度も建て直しても、お金をどぶに捨てるみたいだからやがて廃れたのだとか。

ちなみにランキングの国分寺仏塔の高さは、全て推定されたものでした。どの塔も現在残っている石の基壇を測定し、残っている伝承を参考にし、全国に数多く残っている塔の形状から推定の高さを導き出されています。

 

現在の日本に残っている江戸時代以前の仏塔は、三重塔が105基、五重塔が22基、十三重塔が1基で合計128基となってました。

現存仏塔でいちばんの高さなのは、江戸時代に造られた京都の東寺七重塔で、高さ54.8mとなっています。40m~20m台の仏塔は、幾多の震災や戦災を乗り越えてかなり残っているようです。

ちなみに奈良の東大寺大仏殿は高さ46m、姫路城天守閣は石垣も含め高さ46mです。

 

2010年に、東大寺五重塔の再建の話がでてました。発掘調査などを進めてから再建をするとのことですが、その後再建の話は出てないようです。

再建だと木造、鉄骨、鉄筋コンクリ、木を混ぜたハイブリッド構造のいずれかになるかと思いますが。

実は鉄筋コンクリなどで再建された仏塔は、日本各地にあったりしますので。

そういえば近代の日本では建築物は100年も持たせないで、すぐ建て直してしまう傾向にあるんですけど。北海道では1068年に建てられた100年記念塔が、解体されてしまいましたが。100年とか言いながら、100年持たなかったようです。

 

一方で、

エジプト大ピラミッド 高さ139m 紀元前2500年(築4500年)

奈良の法隆寺五重塔  高さ32.5m 607年(築1300年)

スイスのベルン大聖堂 高さ100m 1421年

なんかやっぱり近代の高層ビルって、見栄えが良くても脆弱な感じは否めないなと。長い目で見ると、高層ビルは使い捨てなんですね。

東大寺五重塔を再建しても、日本の近代建築技術だと100年持たないんじゃね?っていう感じもするのですが、それでいいのかどうか。

 

ぽちられでたすかります

 

 

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