前回(1)の続き。
古事記、創世記、イザヤ書を比較すると、符合する点は次の通りになります。
書物 土地 柱 建造物 動物の像
古事記 淤能碁呂島 天御柱 八尋殿 ? 高天原の象徴
創世記 エデンの園 回る剣 エデンの土地 ケルビム エデンの象徴
イザヤ書 エジプト 主の柱 主の祭壇 スフィンクス エジプトの象徴
創世記のエデンの園の入り口にある「回転する剣」とは、古事記の中で伊邪那岐と伊邪那美が「天御柱の周囲を廻った」ことに対応していると思うのです。
古代エジプトの象徴的柱といえば、オベリスク以外にはあり得ないと言うことは、エジプト学を専門の方や、考古学に興味を持っている方は知っていると思います。オベリスクの形状は、剣と表現しても差し支えないほど長大で、先端が鋭く尖っています。
イザヤ書の主の柱について、古事記の伊邪那岐・伊邪那美の「イザ」に関わる天御柱に対して、「イザヤ」の語る「柱」であるわけですから、柱の記述に関しては、古事記・創世記・イザヤ書が密接にリンクしているように見えてくるかと思います。
天御柱、回る剣、主の柱とは、同一のものであるという、考えに繋がって行きました。全て偶然の一致と言われてしまえば、それまでですが。
次に淤能碁呂島とエデンの園についてです。日本神話の中で、淤能碁呂島は原初の土地であり、天御柱と八尋殿が建てられたこの場所は、最初の人間の男女の形をした神、伊邪那岐と伊邪那美が作り出した場所でもあるわけです。
一方創世記のエデンの園は、神が最初の人間を住まわせた、最初の居住地でした。高天原の淤能碁呂島とエデンの園は、同一の存在意義と目的用途を備えているわけです。
イザヤ書にあるエジプトの祭壇とは、ピラミッドのことかもしれません。回る剣がエジプトのオベリスクであるならば、同じエジプトの祭壇とは、ピラミッド以外には考えられす、天御柱が回る剣とオベリスクであるならば、八尋殿はピラミッドのことでしかありえないとなります。
八尋殿は古代の発音では「ヤピロドノ」といって、八は広いとか末広がりの意味合いを持つように、上が狭く下へ向かって広がる、三角形を連想させる漢字です。金字塔の金がピラミッドの三角形の意味を持つように、八尋殿の接頭部に付く八の字もまた、三角形状を示すものです。
ヤはユダヤ教の神ヤハウェの省略形であり、八を覗いた「尋殿」はピロドノ、PILO-DONOで、PYLAMIDに近いようにも思えます。しかしこれも偶然かもしれません。
ピラミッドの語源は、ギリシア語で三角形のパンを指すピューラミスが有力だとのことですが、八尋殿の伝承に古代ギリシア人が影響していたかもしれません。
ところで日本語で三角形状の連続した図形のことを「ギザギザ」とか言います。WやMの連続した記号が、丁度ギザギザを現します。有名な三大ピラミッドの立っている土地は古代からずっと「ギザ」です。ギザの三角形のピラミッドと、日本語の三角形はギザギザ。ここでも奇妙な偶然が重なっています。
エデンの園の入り口には、ケルビムがありましたが、恐らくこのケルビムは、スフィンクスのことではないかと思われます。現在はライオンの体に人の顔が組み合わさった奇怪な像ですが、後の王朝の手によって、当初のものより形状が改ざんされていることが知られます。
ここまで述べてきた通り、古事記で伊邪那岐伊邪那美が天御柱の周囲を廻ったことと、回転する柱が同一で、尚且つ八尋殿がピラミッドと同一でであるなら、ケルビムはピラミッドのスフィンクスとなってきます。
エデンの園の場所とは、エジプトのピラミッドそのものだったと解釈を導き出せます。
こんなのはあり得ないと一蹴するも構わないんですけど・・・。実はさらに超絶的に想像をふくらませることも可能ですが・・・。取り敢えずこのへんにしておきたいと思います。
古事記の中に旧約聖書の創世記とイザヤ書の記述を、形を変えて持ち込んだのはどんな人々だったのかと考えると、よく眠れなくなります。