当初「古語拾遺」に烏孫の情報が入ってることを書こうとしたら、なぜか「翰苑」にまつわる日ユ同祖論のほうが気になってきました。そこでそっちを優先して記事にすることにしました。
○いつも助かっております
地図の痕跡
以前に日向国や出雲国が、古代イスラエル・ユダ連合王国の形をしてるということ述べていましたが。
こんなのとか。
こんなのとか。
ちなみに個人的にイスラエルとかユダヤ人の宗教や思想を信仰信奉みたいなことしてるわけではなく、あくまでも興味があるから調べているだけですので悪しからず。
以前の記事はこのあたり。
・日本の境界線は適当に引かれたんじゃなかった2 日ユ同祖論を証明する大和国の境界線
・日本の境界線は適当に引かれたんじゃなかった3 境界線で日ユ同祖論が事実だと証明できるかも
・日本の境界線は適当に引かれたんじゃなかった4 境界線が語る日ユ同祖論と神武東征の真相
南九州には宮崎県以外の県でも、古代イスラエル人・ユダ人の痕跡が残ってるんじゃないかということは前々からぼちぼち考えていたことで。
そのなかの1つ「翰苑」の気になって寝れない記述について触れておこう。
とりあえず魏志倭人伝
その前に、とりあえず九州の古代の地名について「魏志倭人伝」から調べます。
「魏志倭人伝」に登場してくる諸国名(地名)を現在の日本列島に当てはめる比定作業は、研究者がいるだけ仮説が登場してしまう。いわば現状では定説がなくなっているような事態で、何がホントかさっぱりわけわからんです。
この点について、当ブログでは最初から「魏志倭人伝に登場する諸国は数珠つなぎになってる説(略して数珠つなぎ説)」を提唱していたわけでした。
「魏志倭人伝」に登場する地名(国名)は、
対海国、一大国、末盧国、伊都国、不弥国、投馬国、邪馬台国、斯馬国、己百支国、伊邪国、都支国、弥奴国、好古都国、不呼国、姐奴国、華奴蘇奴国・・・・・・
これ以降もずっと並んでますが。これらの国は全国各地にランダムに当てはめる傾向があるらしいですが、陳寿としては地理的に並んでる順番に、倭人伝に書き記して行ったと考えられたのです(実際そのほうが分かりやすいし覚えやすい)。
ここまでの国名(地名)を検討し、現在の地名に照らすと以下のようになっているんです。
だいたいここまでは現時点で多くの研究者に概ね支持されていますが、これより先は意見が千差万別に別れてしまうわけなんですが。
では個人的に考えてる数珠つなぎ説ではどうなってるか。
5・不弥国 宇美(宇美町)
fumi→umi
投馬(toma)→宝満(homan)
安本美典説支持
安本氏の提唱してる「邪馬台国朝倉甘木説」というのは、どのくらい支持があるのだろう。拙い拙著でも支持して取り上げてるのですが、ほんとうに朝倉市付近と奈良県の奈良盆地の地名はかなり一致しているのですよ。つまり朝倉にあった邪馬台国が、地名をそっくりそのまま東方の大和国に移し、ヤマト王権は東遷を果たし居座ったことが明らかだろうというのが、邪馬台国東遷説の骨子です。
そして、これより先はこんなふうに考えているわけですが。
8・斯馬国 杵島郡と島原
杵島郡は佐賀県八代海に面した土地。島原は雲仙普賢岳とかあのへん。杵島や島原というのは海に浮かぶ島のことではなくて、キシマ、シマバラという島に関係ない地名から名付けられてるのだ。とすると当初は杵斯馬、斯馬原だったんではないか。
9・己百支国(いわき国)芦北郡
「中国正史日本伝(1)」では、明治43年の「卑弥呼考」(著内藤虎次郎)から引用し、「己百支」を「伊勢石城、磐城」などとしているので「いわき」説を取っているのです。熊本県の芦北郡は、古名を「葦分」といったのですよ。葦は「い」と読むので、「葦分(いわき)」が「己百支(いわき)」のことではないかということになるわけで。
そのまんま伊佐市
11・都支国 高城郡(たき)
最近、川内原発再稼働反対とか話題になってましたが、薩摩川内市のあたりに高城郡があったとか。
弥奴(みぬ、みづ)は「水」のことで、出水市と水俣市が水の土地。
好古は「好(こ)古(ご)」で、こご島→鹿児島というわけではないか。
14・不呼国 日向国(宮崎県)
不呼(hu-ko)が、日向(hi-ko)に対応してるってわけなのです。
15・姐奴国 曾の国(鹿児島県曽於市)
鹿児島県の東部は「曾」という一字があてられ、熊曾というのは熊と曾という2つの地域を合わせたらしいのですよ。で、いまでも曽於市という名が残っていますね。ソナ国といわれていたようです。
ここまで「魏志倭人伝」の諸国名は、北九州から南九州まで数珠つなぎに表されてることになるわけなんですよ。(ほぼ)
「魏志倭人伝」でこれより以降に記載のある諸国についても、九州~四国~瀬戸内海~中国~近畿~中部というふうに、明らかに順番に書いてあったんですよ。今回は長くなるので省略。
これが「邪馬台国諸国名の数珠つなぎ説」の真相なわけですが。詳しくはこのブログの最初のほうにある記事で。
「翰苑」も見る
じゃ今度は「広志」の逸文「翰苑」から倭の情報を見てみる。
とても短いので全文を乗せてしまう。
「倭国東南陸業五百里、到伊都国、又南至邪馬台国、自女国以北、其戸数道里、可得略載、次斯馬国、次己百支国、次伊邪国、案倭西南海行一日、有伊邪分(久)国、無布帛、以革為衣、蓋伊耶国也」(中国正史日本伝1より)
適当に翻訳してみると、
「倭国は(中国の)東南にあり、陸業で5百里いくと伊都国に至る(船行は省略しちゃったらしい。適当すぎる)。また南に行くと邪馬台国に至る(邪馬台国が伊都国の南にあるとなっているので朝倉甘木が該当している)。みずから女王国より北はその戸数や道のりや距離を得ることが可能なので掲載省略する(なんかやる気が無いらしい)。次は斯馬国(杵島・島原)、次は己百支国(熊本の葦分)、次は伊邪国(鹿児島の伊佐)。案ずるに倭国の西南の海路を1日行くと伊邪分(伊邪久)がある(最初の伊都国から伊邪分国まで船では1日ということか)。布には帛(はく、絹のこと)が無い。革を以って衣類と為す(狐やら鹿やらの動物の毛皮着てたのか)。蓋は伊耶国なり(蓋=蓋、覆う、つまり伊耶国がこの地域を治めてるということか)」
地名がいくつかでてきた。斯馬国、己百支国、伊邪国は前述とおなじ。
ほかに、
伊邪分(イザワク・イサフ)または伊邪久(イサク)国、
伊耶国(イヤ)
があった。伊邪国と、伊邪分(伊邪久)と、伊耶国は名前が似てるが書き分けているので、それぞれ違った国らしい。
伊邪国が伊佐市のあたりだとすると、伊邪分(伊邪久)はその近隣にある地名ということだと思うんドSが。「魏志倭人伝」の伊邪国以降の名前「都支国、弥奴国、好古都国、いずれとも違ってますね。どこにあったのだろう。
路線図みたいになってしまいましたが・・・。
己百支国イワキ、伊邪分(イザワキ、イザフ)・伊邪久国(イサク)、伊邪国イザ(イサ)はよく似てるようなので、熊本県南部から鹿児島県北西部あたりに伊邪分(伊邪久)が合ったと見ていいんだろうか。
そういえば鹿児島県西部の日置市の海岸に、「伊作田」という地名が有るのが気になっているんですよね。どう考えてもどう見ても「伊作=伊邪久」 みたいで。
旧約聖書的な発想
ともかく伊邪分とか伊邪久と聞くと、なにかピンとくるものがあるんですよね。そうそう、伊邪分(イザワ)はイザヤ、伊邪久はイサク。という旧約聖書の人物名を想起してしまうということで。日ユ同祖論的な発想が入ってきてしまうわけですが。
こういう絵柄でもいいならすぐにでも漫画描くのですが。ちなみに戦闘シーンも一応適当に描けますが・・・
伊耶国というのはおそらく伊予国のことではないかと思う。むかし四国全体を伊予島といって、愛媛県を伊予国といったのだが、伊耶は伊予の音をとどめているようだ。
で、不思議なのだが、南九州の地域を旧約聖書的にこう解釈してみる。
・日向国(宮崎)は古代イスラエル・ユダ連合王国の形をしている
・ケモシュとクマソは似てるとか。これは「日本書紀と日本語のユダヤ起源」(ヨセフ・アイデルバーグ著)より。要約してみると、
古代イスラエルの南側にモアブの民がいたのだが、モアブは別名をケモシュ(ケモシ)と言った。ケモシュがイスラエルを攻めた時、エフドという英雄が短剣を隠してケモシュの宮殿に乗りみ、ケモシュの王を貫いた。
一方で日向国の西南にはクマソがあった。景行天皇のとき日本武尊(ヤマトタケルノミコト)は短剣を隠してクマソの宮殿に乗り込み、クマソの王を貫いた。
ke-mo-sh 英雄エフド
ku-ma-so 英雄日本武尊
・伊邪分 イザワク→イザワさん 預言者イザヤ。「ヤハウェは救いなり」の意味。
・伊邪久 イサク アブラハムの子。「イサクの燔祭」が有名。
・伊耶国 イヤーで旧約聖書の神のことか。じゃなかったら「耶」というのは「耶蘇」の耶。耶蘇というのはJesus・yesのことなんですよね。なぜJesusの耶を用いているんだろう。別の漢字はいくらでもあるのに。いろいろ意味深なわけですよ。
「翰苑」は7世紀の書物でした。中国には漢の時代に既にキリスト教(ネストリウス派、景教)が入っていたのでおかしくはないのですよね。Jesusの意味を持つ耶蘇を倭国の中に含めたというのは、倭国のなかにキリスト教的なものを見いだしたから、そうした意味を込めたのやら。
「蓋伊耶国也」とあるのは、もしかすると卑弥呼の後の女王壹與(いよ)が倭国を治めた情報と、四国の伊予国を混同してしまっているのかもですね。壹與(いよ)と伊予が合わさり「蓋伊耶国也」なのかもしれませんが。
こんなふうにいろいろ妄想してたのですが、この話はさらに膨らますことが可能だったんですよ。次回は九州に封印されたかもしれない古代エジプトについて。
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