日本を代表する昔ばなしの桃太郎って、とことん倭の女王卑弥呼に関係してたんですね。妄想を極限に膨らませてみました。
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○いつも助かっております
桃太郎と桃そ姫
桃から人が生まれた桃太郎の話を簡略化。
むかしむかし、婆さんが川上から流れてきた桃を拾った。婆「ポケ桃ゲット」。桃から男の子が生まれた。爺と婆は桃太郎と名付けた。桃太郎は大きくなると、村を荒らす鬼を退治すると言うので、婆がこしらえた黍団子持って出ていった。途中で犬、猿、雉をお供にして鬼ヶ島へ。悪い鬼を根こそぎ退治して、鬼の財宝を持ち帰って幸せに暮らしたんだとさ。めでたしめでたし。
桃太郎ってなんなんですかね。
梨太郎、柿太郎、葡萄太郎、蜜柑太郎、パイナップル太郎なんていうのはなくて果物では、桃太郎だけ。
桃の名前を持ってる歴史的人物は、いたかなと考えると、
モモずきん、ももぼんはゆるキャラだし、桃パイパイ、剣桃太郎は漫画だし。
で調べたら、
・歴史上の人物の名前で「桃」の字がある人っていますか? - 【... - Yahoo!知恵袋
いました。
桃井直常、桃井氏、仙桃院、桃園天皇、後桃園天皇などなど。でもみんな、中世以降のひとで、古代にはいなかったんですかね。
あ、「日本書紀」にいました、イザナギが黄泉の国から逃げ帰るとき、黄泉醜女(ヨモツシコメ)を撃退するため、投げた桃。この桃、イザナギに誉められて、大神実命(おおかむづみ)の名を頂いているのだから、桃の界隈では英雄的な桃だとか。まあこれは桃だし・・・。
と駿巡を重ねていたら、
「百(もも)」なら、古代には居たなと、思い付いたのでした。
倭迹迹日百襲姫命(やまととひももそひめ)。百襲姫。
もしかして百襲媛って、桃そ姫なのでは?
という連想をすると、「桃が襲う姫」だから、イザナギが投げた桃の役割そのままな印象があります。
ももそひめ、このかたは長らく卑弥呼と同一視されている巫女で、恐らく「卑弥呼の巫女人格が独り歩きした存在」なのではという話は、拙著にもあります。
この桃太郎と桃そ姫は、かなり緊密な関係があったようです。そのへんをちょっと詳しく見てみます。
桃太郎は吉備津彦だったのか
桃太郎が吉備津彦だとの説は、熱心に信じる人もいますが、それだけの信憑性はありました。
「日本書紀」では紀元前の天皇である第七代の孝霊天皇と、妃だった倭国香媛とのあいだに、倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめ)と吉備津彦命(きびつひこのみこと)という子供ができました。
・倭迹迹日百襲姫命は卑弥呼説があり、百(もも:桃)の名を持っています。
・吉備津彦は黍(きび)団子のキビの名があり、桃の弟だということ。
それで、吉備津彦は桃太郎なのではないかと。
この仮説を裏付ける話があり、
伝承・信仰
吉備津神社(岡山県岡山市、備中国一宮)の縁起として、吉備津彦命が吉備平定にあたって温羅(うら・うんら・おんら)という鬼を討ったという伝承が岡山県を中心として広く知られる。これによると、温羅は鬼ノ城に住んで地域を荒らしたが、吉備津彦命は犬飼健(いぬかいたける)・楽々森彦(ささもりひこ)・留玉臣(とめたまおみ)という3人の家来とともに討ち、その祟りを鎮めるために温羅の首を吉備津神社の釜の下に封じたという。この伝説は物語「桃太郎」のモチーフになったともいわれる。吉備地域には伝説の関係地が多く伝わっているほか、伝説に関連する吉備津神社の鳴釜神事は上田秋成の『雨月物語』中の「吉備津の釜」においても記されている(詳細は「温羅」を参照)。
この伝承では、温羅は討伐される側の人物として記述される。しかし、吉備は「真金(まかね)吹く吉備」という言葉にも見えるように古くから鉄の産地として知られることから[10]、温羅は製鉄技術をもたらして吉備を繁栄させた渡来人であるとする見方や[11]、鉄文化を象徴する人物とする見方もある[12]。また、吉備津神社の本来の祭神を温羅と見る説もあり、その中でヤマト王権に吉備が服属する以前の同社には吉備の祖神、すなわち温羅が祀られていたとし、服属により祭神がヤマト王権系の吉備津彦命に入れ替わったと指摘されている[13]。
ということで、桃太郎と吉備津彦は共に鬼退治をしているのです。だから同一人物だという話は、信じても良いかもしれません。
しかし個人的に、もうひとつの仮説も浮かんできました。
桃太郎は男装した女性だったとしたら
桃太郎が男装した女?そんなわけあるかと、思われるかもですが。桃太郎については、こんな伝承があるとか。
香川県では桃太郎が女の子だった、とする話がある(生まれてきた女の子があまりにも可愛らしいので鬼にさらわれないように桃太郎と名づけた)。
というふうに、香川県では、桃太郎は女の子でした。
香川県に見られる桃太郎の土地
・田村神社 (高松市)
・桃太郎神社 (高松市)
・女木島 (鬼ヶ島)
・鬼無
香川県はうどんと共に桃太郎関係の土地が集中していて、しかも「桃太郎女の子説」が出ているというのは、何か無視できない状況が揃っています。
ヒーローが実は男装した女の子っていう話は、日本の漫画でも良く見られるモチーフだったりします。古典的なアニメでいうと「リボンの騎士」とか「ベルサイユのばら」ですかね。男だけど子供の頃にハマって毎回見てました。
歴史上だと、西洋ではジャンヌ・ダルク、日本だと天照大神、神功皇后あたりが男装の記述があります。
個人的には天照大神と同一視している卑弥呼も、男装をしていたはずではないかと。卑弥呼と同一視できる崇神天皇は、じつは卑弥呼が男装した姿ではないかという話で、本を書いてました。
・卑弥呼は男装して出歩いてた・・・複数の記録に分断された卑弥呼
これで気付いたのですが、桃太郎の「桃太郎女の子説」と、「卑弥呼男装説、卑弥呼=崇神天皇説」は、イコールか≒(ほとんど等しい)になりうるのではないかと。
桃そ姫も桃太郎も、「男女の性別の区別がつかない」共通項があったのだと、自分のなかでは納得です。
桃太郎(卑弥呼)の鬼退治
すると、「桃太郎の鬼退治」とは、もしかすると「卑弥呼の鬼退治」なのではないかという発想が出ました。
戌、申、雉をお供にしたというのは、卑弥呼が倭の豪族を味方につけて、鬼門の方角の島に攻め入ったということです。
ちょうど記紀神話で、天照大神が、武甕槌命や経津主命を大国主のところに送り込み、国譲りを成し遂げた話に重なるんではと。または、卑弥呼と狗奴国との対立構造の後、おそらく卑弥呼軍が狗奴国を攻め滅ぼしたことにも。
狗奴国(クナ)は「鬼ノ国」と解釈できるのですし。
桃太郎のお供になった戌はいぬで、福岡の委奴(いぬ)国人、猿は道案内の猿田彦の一族、雉は鬼人(きじ)か鬼島(きじ)で、元は鬼の一種だろうか。だから道案内には長けていたわけなのか、などど想像してみたり。
桃太郎と方位
桃そ姫=卑弥呼=天照大神だと仮定すると、卑弥呼がいたのは日向=九州で、すると鬼門の鬼ヶ島とは、卑弥呼のいる九州から見た、秋津島(本州)かもしれないてことになるわけですよ。そこに鬼ノ国(狗奴国)があったと。
この桃太郎の昔ばなしですが、明らかに東西南北の方角に関係してるのは気づいてました。調べてると、こんな記事が。
・【衝撃】昔話 桃太郎は陰陽道の話だった - NAVER まとめ
これは本当のことなのでは。
戌、申、酉(雉)は西をあらわし、牛の角と虎のぱんつを履いた鬼が北東を表す、というのは。桃太郎は西から出発して、東へ向かって鬼を退治したというのは。
だから、九州に桃太郎(卑弥呼)がいて、対岸の鬼門の島といったら、本州か四国…。
などと書いてたら、カラパイアからこんな記事が出ました。
何故か猫に群がるニワトリ・・・。
俺に群がる人々を表現する状況かと思ったり。
そういえば猫って、十二支に入ってない動物なんですよね。猫はネズミに騙されて、遅刻して十二支に入れなかったとか。つまり猫とは13番目の干支なんですよ。
俺の想像によると、実は十二支のサークルの横には、1つ小さな猫サークルがあるのです。こんなふうに、北の子(鼠)の横に猫が配置されます。
猫の自由奔放な感じからすると、十三番目の席というのは居心地は悪くなさそうですね。
そうそう、四国をわすれていました。四国というのは、鬼の島かもしれないわけなんですよ、古代には。
本州と四国で、「鬼」がつく地名はかなりあって、要するに本州と四国中が、鬼ヶ島だったんではないかと。
どうやら鬼地名は、九州は少ない模様です。
いわば桃太郎の鬼とは、縄文系統の毛深い倭人かもしれないなと。弥生系統は体毛の毛並みが薄くて、だから平安貴族の絵画では、のっぺりした顔でヒゲも生えそうにない弥生顔が主流になっていて、毛深い貴人は少ないでしょう。
かつて東日本に住んでいた人々は蝦夷とか東夷と呼ばれたほか、「毛人」と呼ばれていました。それは顔を広範囲まで毛で覆われた、昔のアイヌ民族みたいな風貌の人が大勢を占めたからでしょう。
倭人と蝦夷はいつも対立関係にあって、蝦夷が鬼と呼ばれる人々だったわけで。大和に抵抗したアテルイも、当時は鬼と呼ばれていたし。
蝦夷(えみし)を討伐しようと、ヤマト王権から歴代の征夷大将軍が誕生して、東方の征伐に躍起なっていました。
征夷とは、それは桃太郎(吉備津彦・百襲姫)という、天皇家の人々による 鬼退治から始まっていると言えるものかもです。
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