今後の展望。メモしときます。
「日本民族ユーラシア諸民族起源説」
日本人の起源はどこにあるのか。
その点について魏志倭人伝では、倭人の出自は中国の呉であり、文化的には儋耳・朱崖(海南島)に近いとあり、やはり南越人、呉人が元であると指摘があります。
このあたりは魏志倭人伝にもあるし、別に反論する人はあまり居なそうです。
また西域・中央アジア・中東などシルクロードの諸民族が日本人の起源であると提唱しているのが久慈さんで、著書に「シルクロード渡来人が建国した日本」があります。
故・江上波夫さんの騎馬民族征服王朝説では騎馬民族が天皇家の起源とされてます。これは代表例ですが、多くの方が天皇家と日本民族の大陸起源説を発表しています。
日ユ同祖論となると多くの人はトンデモなどと囃し立てますが、個人的には調べたいテーマのひとつです。
あくまでも天皇氏族は日本列島で生まれたとする説を押していく場合でも、大陸の王侯貴族文化の流入、影響などは考慮せざるをえない状況が、古代天皇の行事や祭祀には含まれているのではと思います。
ところが皇室が大陸起源とかいうとアホだの、やれ左翼だの日本人じゃないだろ帰れとか言われますが。
純粋に起源を求めて証拠を集めたらあっちのほうだった、ということなら、しかたがないのですが、大抵はトンデモ扱いされます。
これは調べたことがある人は、あまりいないのではないかと思います。いずれまとめますが、さわり程度だけお話ます。
烏孫は紀元前に中央アジアにあった遊牧騎馬民族国家でした。超大国の匈奴に従属していた西域の小国でしたが、前漢の時代にはやがて強大な力を持ち、中国とも深く交流していました。
文化的には匈奴と同じようなものだったようですが、人種は全く異なり、イラン系の白色人種だったようです。烏孫があった土地は現在のキルギス・カザフスタン・中国の新疆ウイグル自治区です。
キルギスでは
のような伝承が語られているそうです。
何故天皇氏族がキルギスの烏孫起源説なのかですが、実は長年の間これについて調べてきました。その要素は山ほどあります。
君主号
日本の7世紀以前の古代の支配者は「大王」と呼ばれ、これは「おほきみ(おほきみ)」と発音しました。
ほかに御子(みこ)、天子ともいいました。天皇と呼ばれ始めたのはずっと後のことで7世紀後半の天武天皇か持統天皇が、最初に天皇号を名乗ったらしいです。
隋書倭国伝には
「開皇二十年、倭王あり、姓は阿毎、字は多利思比孤、阿輩鶏彌」
ということで、この阿輩鶏彌が大王(おほきみ)です。
「大」は昔の官職の中で、地位や序列が上位に位置する場合に頭文字として付けられたり、または偉大である意味を込めている時もあります。
「きみ」は国を治めている人、主君、天皇陛下のことも君と表すことができたようですが、いまは単純に「あなた、お前」の意味合いで使われがちです。
つまり天皇陛下は大昔は「きみ」「おほきみ(おおきみ)」と呼ばれていたのです。
アジアの君主号
次に日本の近隣諸国の君主の王号・君主号は何と呼ばれていたか。これを調べると次のようになります。
倭 大王(きみ・おほきみ)、御子(みこ)
新羅 尼師今(爾叱今、ニシキン・ニクスム)
百済 犍吉支(コニキシ、↑の尼師今と似ている)
麻立makri(麻立干、新羅の初期王号)、契丹に李祜莫離(枯莫離)
麻立・莫離は高句麗語らしい。
高句麗 大加(タイカ)高句麗の有力者層のこと。4世紀以降に太王が王号、
秦・漢 皇帝(秦以降は皇帝)、天子
鮮卑・蒙古 可汗(カガン・カーン)
パルティア アルサケス
ペルシア系 シャー(シャーハンシャー)
新羅の尼師今(爾叱今)、犍吉支は、伊都国の爾支と関係があるような気が?
(そもそも「新羅の4代目の王・脱解尼師は元々倭の多婆那国から新羅へ渡来した倭人」であるので、伊都国と関係がないとはいえない)
烏孫の君主号
ということで、「おほきみ、きみ」の君主号に似た君主号は、高句麗が僅かに関連を感じさせるものがありましたが、完全な一致を見つけることはできませんでした。
そりゃそうだ、というのが大方の見解で、大王(おほきみ)は倭国独自の君主号だということになります。ユーラシア大陸中を探しても無いということでしたー・・・・。
ところが・・・日本の「大王(おほきみ)」によく似た君主号が、中央アジアの烏孫にありました。これは班固の漢書に書かれてますが、烏孫の君主号は「大昆彌(ダイクンミ)で、「大王(おほきみ」とよく似ているのですね。
大きみ 大kimi
大昆彌 大kunmi
こうして並べると似てるのが分かりますが。これだけだと、偶然かもしれません。しかもこれはほんの序ノ口なんですけども。
以上、トンデモに分類されるお話でしたが、わたくし、天皇家はこの烏孫から来ている可能性がある、または少なくとも密接に繋がってる、と思っています。
この点については指摘している人がお一方いますが、その方はあまりこの点には踏み込んではいないようなので、私が話を進めてしまいます。
つづく。
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