たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅お仕事中。

檀君神話と匈奴1

神話上の天帝桓因と古朝鮮檀君王については詳しくないので、ネット検索で調べつつ、いつも通り直感で思うことをメモ。

 

○いつも助かっております

 

 

檀君神話

 

檀君 - Wikipedia

 

桓因・檀君神話は、13世紀の書物「三国遺事」に引用されるとのことです。

三国遺事では「三国志魏書には檀君王剣について書かれているぞ」風に書いてあるが、実際の魏志檀君の記述はどこにも無いということです。

この「三国遺事」の檀君神話と、「桓檀古記」と呼ばれる20世紀初頭に完成をみた書物が偽書かどうかの評価はともかく。

史実と整合するのではないかと気になる記述もあるので、少し調べていくことにします。

 

檀君に繋がる系図を表すと次のようになっています。

天神・桓因━┳━□
      ┃ 
      桓雄━┳━熊女
         ┃
       檀君王剣

 

桓因・桓雄・檀君について、三国遺事に以下の様な話が伝わっている。

「桓因の庶子である桓雄は下界に興味を持ったので、桓因は桓雄に下界を治めるよう命じ、桓雄は太伯山(白頭山または妙香山)の神檀樹に部下3,000人と共に天下って「神市」という国を築いた。

桓雄はある熊の願いをかなえて女にし、この熊女との間に子をもうけた。

これが檀君王倹(檀君)であり、朝鮮最初の国家である檀君朝鮮を築いた人物であるとされる。」

檀君 - Wikipedia

 

この話はどこかで見たな~と思ったのですが、これは記紀神話中の天孫降臨神話に良く似ているんです。

さらに「古語拾遺」の中で、天富命安房国へ下り開拓する話にも良く似ています。話の骨子は次のようなものです。

「王が部下に別の土地を治めるように命じ、部下が家臣を率いて植民する」

 

記紀神話 

天照大神が邇邇藝命に葦原中国を治めるよう命じ、邇邇藝命が家臣を率いて高千穂の槵触峯に天下る

古語拾遺

神武天皇天富命安房を治めるよう命じ、天富命が家臣を率いて安房国へ移住、開拓する

 

一つの民族が別の土地へ移住する際、国王が部下に命じることは当然であって、当たり前であると言えば、確かにそうかもしれない。

似たような神話は世界的に散見出来るのかもしれません。

例えば徐福伝説(後漢書倭伝)。

秦の始皇、方士徐福を遣わし、童男女数千を率いて海に入り、蓬莱の神仙を求めたが得られず、徐福は刑罰を恐れて秦へ還らず、この洲に留まった」という良く知られた伝説。

蓬莱とは日本列島のどこか、富士山であるとも言われるのですが。

この神話は 「王が部下に別の土地を治めるように命じ、部下が家臣を率いて植民する」形によく似ており、子供ばかり数千人を最初から連れて行ったということは、最初から移住する気満々で、帰るつもりなどなかったのですよ・・・。

つまり日本人は縄文人弥生人(呉人、秦人、越人、韓人、夫余人、高句麗人、他)と、よく混ざり合っております。

単一民族だとかいうのは、戦時中に国民を一つにまとめるための魔法の言葉なのでした。

 

 

人間と獣が結ばれるしんわ

 

ところで桓雄が熊女と結ばれ、檀君が誕生したとする話もまた、どこかで聞いた話であるなと思いました。

実はこれは「モンゴル族・シベリア諸部族の起源神話」にあるのですが

「人間と獣(狼・熊)が結ばれて民族の始祖となる王が誕生した」という話は、実は極めてモンゴル族、シベリア的であるということで。

檀君神話とは、モンゴル・シベリア系の神話が伝わったものであると、個人的に考えてました。

様々な動物とヒトとの異類婚神話自体は、日本含め世界中にあるが、雑食系大型哺乳類との異類婚のメッカなると、ユーラシア北方になるようです。

モンゴルやシベリアの民族の持っている、雑食系大型哺乳類とヒトとの異類婚伝承が、何処に端を発しているか。

というと騎馬遊牧民族である、「匈奴騎馬民族」なのではないかと思うのですが。

そうするとシベリアの部族が「人種は違うにしても、テュルク系の言語的・文化的な特徴を持っている」のは、かつて匈奴の傘下にあったからということになるんだと思います。

匈奴とは元はテュルク系または西アジアコーカソイドに近かったのではないかと思われます。

騎馬民族の伝承自体が「先祖は西の海からやってきた」ことになってるからです。

 

三国遺事内の桓因に纏わる話のなかに、幾つかの地名が出てきます。

「河」の一字が出てきますが、河だけで「黄河」を示すらしいです。超大河である黄河は、河そのものが代名詞というわけでした。

同じく「洛」の一字が登場し、これは洛水(洛河)のことで、陝西省西安の北東近辺を流れる黄河の支流です。

陝西省附近というのは、歴史的に見ると太古には西戎の土地であり、秦が治めた土地であり、その後匈奴南匈奴の最南端に位置するなど、漢民族から見れば騎馬遊牧民族に縁のある土地となっています。

以上を踏まえると、桓因から檀君に繋がる神話とは、おそらく

「遊牧騎馬民族の記憶が、朝鮮半島に当て嵌められた」ものなのではないかと考えられるんですが。

これを証明し得る記述が三国遺事にはまだあります。

 

2に続く。(いつパート2を書くかは不明)

 

人気ブログランキング