前回の記事
前回、諡号については全ての情報を出していませんでした。出し惜しみというか、出し忘れて。
こっちを見たほうが、わかりやすくて納得ができるかもしれません。
○いつも助かっております
卑弥呼のしゃもじ
杓子(しゃもじ)と匙(さじ)は、今の時代の人にもおなじみです。匙は現代風にいえばスプーン。
・食物をすくい上げて用いる食器である
・形がよく似ている
こういう共通項が見えてくるのも、誰でも理解できる点。
以前、倭の女王卑弥呼の「卑」には、しゃもじの意味があることを書いていました。
卑について、「学研漢和大字典」にはこうありました。
卑
[解字]
たけの低い平らなしゃもじを手に持つさまを示す会意文字で裨(平らで薄いしゃもじ)の原字。(中略)転じて、背のひくい意。
「学研漢和大字典」より
ようするに卑弥呼はしゃもじの女王だったと。古代倭国にあっては、ごはんを炊いてよそる、しゃもじのような人だったのですね。
しゃもじは前方後円墳と似ているので、前方後円墳を日本列島で作るきっかけを出したのは卑弥呼なことを、暗示しているかもしれませんが。
崇神天皇の御眞木に含まれるしゃもじ的な匙(さじ)
いっぽうで、個人的に同一人物視している崇神天皇の諡号に、あらためて目を向けてみます。
古事記での崇神天皇の諡号の最初は「御眞木」。眞は真の異字体で、意味はいっしょです。
眞を辞書で引くとこうあります。
真【眞】
①まこと うそや欠け目がない。充実している。
[解字]
金文は「匕(さじ)+鼎(かなえ)」の会意文字で、匙(さじ)で容器に物をみたすさまを示す。
「学研漢和大字典」より
ということで崇神天皇の諡号の「眞=真」には、匕=匙が含まれていることが判明しました。
しゃもじと匙は、同じような形、食物をすくい上げる似た役割です。
これを踏まえると、こんな解釈が成り立つわけです。
卑(しゃもじ)眞(さじ)
弥(み) 御(み)
呼(こ) 木(こ)
卑と眞が同一系統の文字なことを基礎とし、ほかの2字で同じ音を表す。
御眞木を入れ替えることによって卑弥呼になる。
という誰も知らない真相が含まれていたんじゃないかと。
前回の記事の画像と合わせて考えると、崇神天皇が持っている複数の名前から、女王卑弥呼情報が湧いてくるようになっているようですね。
・女王 賢しき后(妃・女)
・女王(ジョオウ) 御間城 城御(ジョオウ)
・女王(ジョオウ) 御肇 肇御(ジョオウ)
・卑弥呼(弥=彌=印) 日子印→日印子(ヒミコ)
・卑弥呼(卑=シャモジ) 御眞木(眞=さじ)眞御木(ヒミコ)
こういう卑弥呼情報は、他の歴代天皇の諡号で当てはめてみても、出てこないんですよ。だから偶然じゃないと言えるのではないかと。
おわり。
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