たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅お仕事中。

侏儒(土蜘蛛)国から分かる卑弥呼の邪馬台国の場所

魏志倭人伝」の「侏儒」から、

女王卑弥呼のいた邪馬台国の位置が分かるかもしれないんです。

 

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○いつも助かっております

 

 

ところで侏儒ってなに?というところから始まります。

焦僥人

山海経』の大荒南経には、焦僥、僬僥(しょうぎょう)、海外南経には周饒(しゅうじょう)と呼ばれる小人たちが住んでいると記されている。焦僥・周饒はともに「侏儒」(しゅじゅ)という言葉が変化したものであり、「小人」ということを示す同一の呼び名であると考えられている。この事から焦僥人と周饒人は同一のものであると見られる。『外国図』には、焦僥人たちは強い風に吹かれると飛ばされてしまうことがあったと描写されており、強風が吹くと体をしっかり伏せてこれをまぬがれているという。

小人 (中国の伝説) - Wikipedia

侏儒は、 中国で紀元前からの小人の名称だということ。

 

そういえば倭人の意味は、

背が曲がってたけの低い小人の意。

「学研漢和大字典」より

 なので、倭人も小人で、侏儒の一種だったんですけどね。いまや日本人のほうが、中国人より平均身長で上回っているとか。

 そういえば焦僥の「」は、饒速日命の文字にも似てますね。

 

この侏儒が、「魏志倭人伝」に出てくる。

魏志倭人伝の侏儒

女王国の東、海を渡る千里余、また国あり、皆倭種なり。また侏儒国あり、その南にあり。人の長三、四尺

「中国正史日本伝(1)」岩波文庫より

 三、四尺って、90センチ~120センチてことなわけだが・・・。

女王の千里の東に、侏儒国があるんですよね。

図にするとこうなる。

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こういうことで、女王国の中心都市が邪馬台国です。

 

そして侏儒って、「日本書紀」にも登場します。

神武天皇の時代の侏儒
「高尾張邑(たかをはりのむら)に、土蜘蛛有り。其の為人(ひととなり)、身(むくろ)短くして手足長し。侏儒(ひきひと)と相似(あひに)たり。皇軍(みいくさ)、葛(かづ)の網を結(す)きて、掩襲(おそ)ひ殺しつ。因(よ)りて改めて其の邑を号(なづ)けて葛城と曰(い)ふ。夫(そ)れ磐余(いはれ)の地の旧(もと)の名は片居(かたゐ)。」

日本書紀 岩波文庫」(p236)より

奈良盆地の高尾張邑に土蜘蛛がいて、侏儒と似ていた。神武天皇軍は網を使って襲って殺したとか。その後葛城とか磐余という地名がつけられたと。

ここで土蜘蛛(侏儒)は、襲撃されて抵抗した様子もなく、全滅したんですかね。

とにかく土蜘蛛が侏儒ということが判明。

情報を図に展開してみると、

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日本書紀」の侏儒の位置付けはこうなる。

まあ神武東征の舞台は、個人的にはユーラシア大陸での天皇家の祖先の出来事と、日本列島での卑弥呼軍の東征をあわせているんだろうな、と考えますけど。それはさておき。

 

 ここから重要なのは、この2つの書物の侏儒を結びつけたり、いろんな想起できるものを全部呼び出してみるということ。

神武天皇の出発地は九州の日向である

卑弥呼(ひみこ)の名は日向(ひむか)ににている hi-m-k

・日向とは九州全域を指す名だった(肥前・肥後の元の名は健日向豊久士比泥別)

・女王国の本拠地は邪馬台国である

神武天皇紀では、侏儒は奈良盆地にいる設定

・すなわち魏志倭人伝の「女王国の東の侏儒」は奈良盆地

・「旧唐書日本伝」に「日本国は倭国の別種なり」

・女王国と侏儒国のあいだには、千里と表現されるおおきな海がある

日本書紀饒速日命が向かった先は奈良盆地だった。饒のつくりは侏儒の別名「焦僥・周饒」ににている。

 

こういった細かい情報を集めてまとめる。

すると結論は、なんだかんだでこうなった。

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 侏儒が奈良盆地にいるということが、2つの書物で表されるのだから、女王国の東の海とは瀬戸内海でしかないですね。

すると邪馬台国の位置は、瀬戸内海で隔てられた九州か四国か、という選択に迫られます。が、卑弥呼の名前がひむかであり、九州の名前がひむかであると考えると、女王国と邪馬台国の位置は九州一択で良いのではと。その後邪馬台国は東の奈良盆地へと東遷をしているという、いわゆる「邪馬台国東遷説」支持してますけど。

 

 距離が千里というのは、適当な感じもあり、魏志倭人伝」の距離は、投馬国以降は女王国の国土を、中国に対して大きく見せたいっていう虚栄心が働いてるのかもしれず。

魏志倭人伝は侏儒の位置については、正確に表していましたね。女王国の東(本州の近畿)の南(奈良盆地)と。

 

侏儒という存在からみちびいた場合、女王国の邪馬台国は、九州にあるしかないってことでした。

 

ところが・・・

 

 

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