巨大な世間にいじめられつつ、今回もテキトーに発想と連想を繰り返してみました。
使ってる辞書は「学研漢和大字典」。
○いつも助かっております
ノアの方舟(ノアのはこぶね、英語: Noah's Ark)は、旧約聖書の『創世記』(6章-9章)に登場する、大洪水にまつわる、ノアの方舟物語の事。または、その物語中の主人公ノアとその家族、多種の動物を乗せた方舟自体を指す。「はこぶね」は「方舟」のほか、「箱舟」「箱船」などとも記される。
『クルアーン』にも類似の記述があり、「ヌーフの方舟」と呼ばれる(11章 フード)。
紀元前3,000年にさかのぼるシュメールの「ギルガメシュ叙事詩」に、ノアの方舟と似た話があるとか。どんだけ大昔の話なんだ。
旧約聖書のノアの物語
むかしむかしあるところに、アダムの子孫で、真面目なノアさん一家がいました。その頃、世は乱れて、悪がはびこっていました。
ノアの一家だけは神を信仰していましたが、人々はそんなノアのことをからかって、毎日のように馬鹿騒ぎを繰り返していました。ある日、神がノアに話しかけました。
神様「ノアよ、わたしゃ~愚かな人類を大洪水で滅ぼそうと思うw」
ノア「まじっすかw」
神の言葉を受け、ノアは巨大な方舟を作り始めましたが、人々は口々にノアを罵倒しました。
町人「山のてっぺんに船作ってるwww」
ノア「みんな、神の怒りの大洪水が必ず起こるんじゃよ」
町人「おい、あいつ頭おかしいぞw」
町人「山上船じじいばーかw」
そうして、ノアに物を投げつけたりするのでした。方舟が完成すると、地上のあらゆる動物のオスとメスを収容し、大洪水に備えました。
町人「船にヒキコモったwww」
町人「こんな山の上で洪水なんか起きるかばーかw」
やがて雨が振り始めると、豪雨となって40日40夜も降り続け、地上は水で覆われて、なおも150日間も増水を続けました。こうして、ノア一家以外の愚かな人類は滅亡しました。
やがて水が引き始めると、ノアの方舟はアララト山の山頂に乗っかりました。ノアが鳩を放すと、やがてオリーブの葉っぱを咥えて戻ってきました。そうしてアララト山から、人々と動物は地に満ちていったのです。
つまりノアこそが、人類の祖先であるということに。
これに関連する漢字を探す旅。
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・船(ふね)
船という漢字は「舟+八+口」であり、これは「方舟の所有者であるノアには八人の家族がいた」ことから出来た漢字だみたいな話。これは有名で、「エホバの証人」が出処だとか。
まあホントかどうか分からない。もう一つの舟の漢字を見てみます。
・磐(いわ)
磐とは普通に発音すれば、岩とか石みたいな単純な鉱物の塊みたいに見られてしまいますよね。ところが神社では「磐座(いわくら)」と言って神社の御神体として見ているのですよ。
なぜか神武天皇の諡号は「磐余彦」で、「磐」の字が使われてるのは、神武天皇自体がご神体みたいなものだからですが。
磐の漢字は「石+舟+動作」 という3つの構造からなっているので、「岩の上に舟を載せた」という行動だから、どうしても岩山の上のノアの方舟を連想してしまいますけど。
磐の字を辞書で引くと、
【磐】いわ
1いわ どっしりと平らに大きくすわった石。いわお。
2平らに広がる。平らに円をかく。ぐるぐる回る。
3あぐらをかいて、どっしりとすわる。わだかまる。ぐるぐると円を描いて回るだけでたち去らない。
古訓に、「チヒキノイシ」とある。
となっていて、なぜ岩なのにぐるぐる回るのかという疑問点が。
磐については過去に記事でまとめたことがあり。
この記事ではさらに「磐」「の上の部分「般」についても調べていました。
【般】ハン
1 めぐる めぐらす 中心からまるく平らに広がる。円をえがいてまわる。また、そのさま。
2はこぶ 中心に集めた物を円形に広げることから、物を移しはこぶ。
3かえす かえる もとへもどす。また、もどる。
古訓には「オホフネ」とある。大船のこと。
この記事の結論として、
磐座には、「イザナギが黄泉の国を塞ぐ」「ぐるぐる回りながら天空へ飛翔する」意味があって、「イザナギが黄泉を塞いで高天原へ戻る」という日本神話の行動原理が反映されてたようなのです。
といってましたが、この記事を書いていたらまた気づくことがあり。
神武天皇に磐の漢字を使ったのは、出自がノアの方舟の舞台であることを表すためかも。
まあ天の鳥船とかそういうのも、ノアの方舟に関係していそうです。
・天の磐船
鳥之石楠船神ともいう。
イザナギ・イザナミが産んだ蛭児を、鳥之石楠船に乗せて流したという。
饒速日命が天の磐船に乗って空をとび、大和の地に降ったという。
・朕(ちん)
辞書で引くと
朕 われ・わが
1・自分が持ち上げた気持ちで、自分自身をさす場合に用いた古代の一人称代名詞。
2・天子だけが用いた一人称代名詞。
3・表面にあらわれたきざし(徴・兆)
[解字]
もと「舟+両手で物を持ち上げる姿」(中略)舟を上に持ち上げる浮力のこと。
要するに朕とは、天空に持ち上げられた舟だった。
なぜ秦の始皇帝は自分を朕といっていたのか、考えると、
「先祖がノアの方舟神話を継承してきたから」なのではと。これは磐座に関係しているようでした。
・白(しろ)と皇(おう)
始皇帝は、最初の皇帝だったのでしたが、じつは「皇」の字もノアの方舟に関係してました。そういえば天皇陛下は「上皇」になるらしいですね。
コノ字、「白い王」と書くので、なんかの日ユ同祖論の本でネタになってました。白人の王だったからだと。
皇を辞書で引くとこんなことがあり。
1・きみ 開祖の偉大な王の意味。秦の始皇帝が自ら皇帝と称したのにはじまる。
2・天上の偉大な王。
[解字]
(前略)人類開祖の王者というのがその原義。上部の白印は白でなく自(鼻の原字)である
秦の始皇帝については白人説は有力で、イラン系というのがもっぱらですが、辞書を引くと面白いことがわかりました。
ここでちょっと、ノアの方舟の主人公の「ノア」さんについて、世界ではどんな認識がされていたかを調べてみると・・・
ノア(ヘブライ語: נוֹחַ Nóaḥ, נֹחַ Nōªḥ、ギリシア語: Νώε, ラテン語: Noe, アラビア語: نوح Nūḥ)は、旧約聖書・『創世記』5章〜10章に登場するノアの方舟(箱船)で有名な人物。創世記の記述に従うならば、すべての人類の祖先ということになる。
ノア=全ての人類の祖先
皇=開祖の偉大な王。人類開祖の王者というのがその原義
完全に一致。
しかも皇って、発音が「ノウ(noh)」で、これって「ノア(noah)」に通じるじゃないですか。全部正解じゃないですかね。
付け加えると、白っていうのは「もうす」という読みがあって、これって命令形なら「もうせ」でモーセだなと。 モーセの子孫という意味も皇に込められてる気がしますね。
・嬴(エイ)
始皇帝の姓は「嬴(エイ)」といってましたが、これもなんか関係してるのではと直感が働いたので、調べました。
1・あまる・あまり
4・かつ。賭けや競争でかつ。
[解字] 貝+ふやける。瀛(大きい海)と同系のことば。
ここで重視したいのが、「かつ」ですね。
「始皇帝は勝つ」ということは、今度は始皇帝を表す「勝」の字を調べる。
・勝(かつ)
辞書を引くと、
まさる
1かつ
2かち 相手を倒して上に出ること
3たえる がんばる。もちこたえる。
[解字] 朕は舟+両手で持ち上げる姿の(中略)舟を水上に持ち上げる浮力。上にあげる意を含む。勝は「力+朕(持ち上げる)」の会意文字で、力を入れて重さに耐え、物を持ち上げること。「たえる」意と「上に出る」意とを含む。 耐え抜いて、ほかのものの上に出るのが勝つことである。
[古訓] アク
ノアは人々にバカにされ見下されていましたが、 人々の罵声に耐え、洪水に耐えて舟はもちこたえ、アララト山の上に出ました。これをノアの勝利と表現せうに、なんと表現すればよいのか。
勝の字自体が舟を持ち上げる意味だったので、完全に整合してますね。それから注目なのが、古訓の一つに「アク」があったこと。
ノアの方舟というのは、西洋では「アーク」と呼ばれるので、日本語の大和言葉のなかに「勝=アク」が入っているのは、どうみても関連が見えてしまうでないですか。
おそらく昔の日本人が勝に「アク」という音を当てたのは意図的ですよね。
という風に、漢字にはノアの方舟の情報が含まれていました。ほとんど始皇帝関係だったのは、始皇帝がノアの子孫という認識を持ってたからなのでは。
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