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たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅勤務の自営業。

測量図ばっかり見ていて気づいたこと

前方後円墳 方位

1990年台以前に作られた地図は、やはり昔に遡るほど、アナログに頼るところが大きかったです。

それにコンピュータを導入してるとしても、1990年台では、精度も今ほどではなかった。だから地図上のわずかな計測ミスが普通にあったりしたとか。

 

日本の面積より精密に 国土地理院、電子化し計算 - 産経ニュース http://www.sankei.com/life/news/150307/lif1503070041-n1.html @Sankei_newsさんから

 国土地理院は、最新の手法で計測した平成26年10月1日時点の日本の国土面積は37万7972・28平方キロだったと発表した。これまでは、昭和63年の紙の地図をベースに毎年の埋め立てなどによる増加分を加えて計測しており、平成25年10月時点の面積は37万7961・73平方キロだった。

 担当者は「二つの数値は計測方法が違うため、増加や減少の比較はできない」としている。数字の上では、国土面積は約10平方キロ増えた形になる。

 国土地理院によると、今回からはデジタル地図を使用し、海岸線の浸食による変化なども反映させ、より精密な数値を導いたという。

 すべての都道府県で25年10月時点の数値からは変動したが、面積が大きい順の順位は変わらなかった。

 

ということで、地図界の神様である国土地理院ですら、いままで多少の誤差はあったことを認めた上で、精度の高い地図を作っているとのことです。

 

最近、古墳の測量図を全国から集めてますが。

昔の測量図というのも当然、専門家が作ったとしても、完璧な精度は得られなかったりしました。 

「なんか、ちょっと方位がズレている」測量図というのは、別に珍しくないです。

 

たとえば。平成6年(1994年)に第一刷発行の『「天皇陵」総覧』というすごい本があります。この中には全国の主要な古墳の数十枚の測量図が収録されていて、貴重な本なのですが。

大阪府泉南郡岬町の淡輪(たんのわ)にある五十瓊敷入彦命陵(いにしきいりびこのみことのみささぎ)、またの名は宇度墓古墳の測量図を見てみます。

f:id:kl117cr233:20150322231951j:plain

 この測量図は1975年に出版された『古墳の航空大観』にあったものが『「天皇陵」総覧』に転載されたのです。

同書によると、この古墳の被葬者候補としては、五十瓊敷入彦命、紀小弓の名が挙がっていました。

よく見ると、文字が右から左に向けて書いてあります。この測量図は1950年以前、おそらく戦前に作られたものであるようです。

縦書きと横書き - Wikipedia

現在に比較して、建物が少ないです。今は都市化が進行している土地も、むかしは田畑ばっかりだったんすね。

 

ずっと五十瓊敷入彦命陵についても調査を進めてたのですが、どうも「前方向法則(前方後円墳矢印説)」をもとに調査してみても、ネットの地図との誤差があって、変だなと思ってました。

それで、当初は自分の測量ミスだと思って何度も調査図を作りなおしていたのですが、やっぱり誤差がうまらない。おかしいおかしい。おかしポリポリ・・・。

そんな中、ついに最近になって「測量図のほうが間違ってた」ことを発見してたのでした。なんだ俺が間違ってるんじゃなかったのか~。

こうした測量図のほうが間違ってるみたいな、予想外の結果にはなかなかたどり着けないのですが。

 上記の測量図は、図面の上辺=北、下辺=南となっていますね。

グーグルマップの同じ場所をうつした航空写真地図と比較して見ると。 

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古墳の北側の周濠の角度を求めたのですが、東西軸に対して18度の角度です。

一方でグーグルマップで同様に調査すると、23度という回答でした。

 

グーグルマップは、地図の上=北、下=南、右=東、左=西で、デジタル測定なので方位は正確になってます。

つまり、戦前に作られた五十瓊敷入彦命陵の測量図の方位針の方向が、ズレてたということなのです。

 それで正確な方位を求めると、こんなふうになります。

f:id:kl117cr233:20150322234100j:plain

斜めになってしまいましたが、これが正確な、上辺=北向きの測量図です。

 

というふうに、ちょっと見ただけでは、測量図の方位のズレは気付きません。遠目では、おっさんの指に毛が生えてるか、わからないようなものです。実際には生えています。

こうした方位のズレは、五十瓊敷入彦命陵(宇度墓古墳)だけに限らず、収集してきた幾つかの測量図に、方位のズレがあることを確認しました。 

勿論、測量図というのは調査の上では必要不可欠で、作ってくれてほんとに助かります、ありがとうございますということなのですが。

普通に古墳の資料として掲載するだけなら、全く問題がないです。しかしプロでも素人でも、学術調査を行う場合、特に前方後円墳の中心軸の延長を探索しているときには、このわずか数度のズレが致命的なエラーになってしまいます。素人の落ち武者風情が偉そうに言って申し訳ございませんけれども。

だから今回、測量図の正確な方位を、再度調査していく必要が出てきまして、原稿がなかなか進みません。

 

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