たっちゃんの古代史とか

誰も知らない日本とユーラシア古代史研究。絵も本も書く。闇の組織に狙われてるアマ歴史研究者。在宅勤務の自営業。

日本の鬼・ナマハゲと欧州の怪物との繋がり

8世紀から9世紀頃に成立したとみられる、イギリスの英雄譚「ベオウルフ」に登場する、醜く残忍で巨大な不死の怪物・グレンデル。グレンデルは種族名をオークナスというらしいです。
このベオウルフの物語の一部を要約すると、
「英雄ベオウルフは、毎夜のようにへオロット城に忍び込み人を食らうグレンデルを退治した」
というようなものです(グレンデルがグレテル( ゚д゚)・・・)
なにか怪物を退治するという話の展開が、日本に伝わる桃太郎の鬼退治伝承によく似てるようであります。

ところで、北ヨーロッパには、髪の毛・顎髭が長く毛むくじゃらの、オーガ(オグル)という怪物の伝承があります。
これが秋田県男鹿半島の「ナマハゲ」にそっくり。ナマハゲは男鹿(オガ)半島に伝わるのだから、その名前からしても、日本と北ヨーロッパのオーガとの、何らかの繋がりが伺えるような気がします。

それからヨーロッパにクランプスという行事があるようです。
ウィキペディアによると、

クランプス(独: Krampus,ハンガリー語: Krampusz)は、ヨーロッパ中部の伝説の生物であり、主にドイツ東南部のバイエルン州オーストリア中部・東部とハンガリールーマニア北部のトランシルヴァニア地方において、クリスマス・シーズンの間に、聖ニコラウスに同行する行事でもある。

クランプスはルプレヒトや、他の怪物も同行することがある[3]。良い子供にプレゼントを配る聖ニコラウスと対照的に、悪い子供に警告し罰を与えると信じられている。ドイツ及びオーストリアの文化の影響のため、クランプスの伝説はハンガリールーマニアポーランド南部、クロアチアチェコスロバキアスロベニア及びイタリア北部において広く分布している。

Krampus という単語は、鉤爪を意味する古高ドイツ語の単語「Krampen」(クランペン)に由来する。アルペン地方では、クランプスは夢魔に似た生物として表現される。伝統にのっとり、12月の最初の2週間、特に12月5日の晩になると、若者はクランプスの扮装をして、錆びた鎖と鐘を持ち、子供と女性を怯えさせながら通りを練り歩く。また農村地域の中には、特に若い少女へのクランプスによる鞭打ち(樺の笞による体罰)を伴う伝統がある。クランプスは通常、悪い子供を連れ去り、地獄の穴に投げ入れるための籠を背負ったイメージで表される。そして、鞭を振るいながら、子供を捕まえて、親の言うことを聞くように、勉強するのだぞと厳しくさとす。
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ヨーロッパのクランプス。Krampus and Saint Nicholas visit a Viennese home in 1896(クランプス英語版より引用)
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日本のなまはげウィキペディアなまはげ」より引用

クランプスとはほんとに、見た目としても役割としても、「悪い子はいねが~?」と子供を怖がらせ、世の中に秩序と畏怖を齎し、災厄を払うナマハゲそのものですけど。日本のナマハゲのほうが愛嬌があるような。ナマハゲさんには色々お世話になりましたという人が大勢います。

そうすると東ヨーロッパ人が日本列島へ入ったのは、何時頃の時代なのかと気になるのですけど。

オークナス(グレンデル)とオーガも、その身体的特徴、神話内での役割、接頭部の発音の一致などから、近縁種の怪物のように思えます。
オークナス・オーガ・クランプス・男鹿半島のナマハゲ・そして桃太郎の鬼・・・。この4者は、もしかすると同一起源の怪物なのかもしれません。

オークナスを伝承したアングロサクソンと、オーガの北ヨーロッパ人、クランプスの東欧人は、地理的にも人種的にも近く、同一起源であると十分考えられるにしてもですね。ヨーロッパから直線距離で8千キロ以上も離れた日本列島の人種も異なった筈の日本人の先祖に、同様の怪物伝説が何時の時代に齎され、これを齎した人々は何者だったのかという疑問が湧いてきます。
遥々たどり着いた人々がいたのかもしれませんが、日本人のDNAに顕著に反映されないのは、古い時代に倭人に同化したからなのですかね。

もう一つ気になる点としては、クランプスは「聖ニコラオスに同行する行事」とあるので、それを踏まえると、4世紀以降に日本に入ってきていることになりますけど。するとナマハゲはキリスト教に関係していたものが、恐ろしい外観と風習だけを伴って、東欧の人々の移住と共に日本列島に入ったということですかね。
或いはもっと古くからあったクランプスが、聖ニコラオスに関係なく、早い時期に東欧から日本列島に入ってるということも。

桃太郎の鬼退治の伝承地、吉備には鬼ノ城があり、少し南の瀬戸内海上には鬼ヶ島(女木島)があります。昔からこのあたりが、鬼のいた地域との認識があったようです。
「和名抄」によれば、吉備の備前国には邑久郡(大伯郡)があり、読みは「オオク」です。ヨーロッパの怪物グレンデル・オークナスと吉備の鬼は、地名でも繋がりが伺えます。
また、備後国には甲奴(コウヌ)郡がありました。
甲奴は魏志倭人伝に記された「鬼奴国」に似ており、この吉備のあたりが「鬼奴国」で、鬼の伝承は3世紀の卑弥呼の時代にはすでに存在したのではないかいう仮説は、ヨーロッパの伝承の分析から導かれた答えです。

それとも日本の伝承はあくまでも日本で発祥、口承されたものであり、外国の影響など受けていないとする考え方も、あるのかもしれませんが。


※この記事は2014年6月20日に改訂しました。